ブログは現代の資産である『金持ち父さん、貧乏父さん-アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学』
ビジネス本として大ベストセラー、ベストセラーゆえにかネットワークビジネス(マルチ商法)でも活用されているらしいロバート・キヨサキ著『金持ち父さん、貧乏父さん-アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学』の書評・感想です。
- 作者: ロバートキヨサキ,シャロン・レクター(公認会計士),白根美保子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2000/11/09
- メディア: 単行本
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マルチ商法に利用されていると知ったのは、読後だったので、特に偏見なく読めました。別に『金持ち父さん、貧乏父さん』がマルチ商法を勧めているわけではないので、誤解しないように!
あらすじとしては、著者の実の父親である高い教育を受けた「貧乏父さん」と、教育レベルは高くないにも関わらずハワイ有数の資産家になった友人の父親「金持ち父さん」の口癖や生き方を比較しながら、大金持ちとなった著者が人生を通して得たお金に関する哲学を伝える…といったところでしょうか。
さて、『金持ち父さん、貧乏父さん』では、「資産と負債の違いをはっきりさせる」ことを1つの大きなテーマとしています。この本は、初版2000年となっておりますが、2018年に生きる私は、1つの確信を得ました。
それは…
ブログなどのWEBコンテンツは現代の資産である
金持ち父さんは言います。
資産は、私のポケットにお金を入れてくれる
負債は私のポケットからお金をとっていく
金持ち父さんが本当の資産と記したものは、以下の通りです。
- 自分がその場にいなくても収入を生み出すビジネス。
- 株
- 債券
- 投資信託
- 収入を生む不動産
- 手形・借用証書
- 音楽、書籍などの著作権、特許権
- その他、価値のあるもの、収入を生み出すもの、市場価値のある物品など
1に関しては、自分がその場にいて働かなければいけないものは、含めないとしています。
そのため、金持ち父さんは会社を所有しており、運営は他の人に任せているので、1があります。
かつては、そうでもしないと、1番は手に入らなかった。
しかし、現代は違います。
そう、1番とはまさに、アドセンスやアフィリエイトなどの収入が得られる、ブログなどのWEBコンテンつです。確かに記事作成の時間はかかりますが、1度公開すれば2~3か月放置しようが、その間も本人の代わりにブログが稼いでくれます。
これは、紛れもない現代の「資産」です。それに気が付いている人が多いから、現代はブログ、アフィリエイト大人気なのでしょうね。私はこの1~2年で気が付いた。みんな気が付くのが早くてすごいな~。
しかも、金持ち父さんは、自分が1番好きな資産を手に入れるように言っています。「好きでないと、きちんと世話ができないから」と。このあたりも、ますますブログっぽいですよね。
なかには、お金になるので好きでない分野のアフィリエイトをやっている方もいますが、ある程度の興味はないとやっぱり続かないと思いますし。
ブログは貧乏でもできる資産形成の方法
しかも、ブログなどのWEBコンテンツは、はじめるまでのハードル、リスクが低いのが特徴。株や不動産を買うには、元手が必要ですが、ブログやアフィリエイトはほとんど初期投資なく始められます。お金のない人でもできる資産形成の方法です。
ただし、さすがにブログだけでお金持ちになるのはかなり難易度高い道のはず。資産であることには間違いないけれど、それだけでお金持ちになるには難しいという位置づけではあります。コンテンツで稼いだお金には、お金を産み出すためにさらに働いてもらわなくてはなりません。
ちなみに著者は、リスク容認派というか、「金持ちになるならリスクをとる必要がある」という考え方のようです。投資に関しても、「バランスよりも1点集中」で、よく資産運用で言われているような、卵をたくさんの籠に分けて入れる方法には賛成していません。
まぁブログで稼ぎたいっていう層は、「一攫千金!不労所得!」を本気で目指している人は少数で、あくまで本業(サラリー)があるうえで、月数万程度の副業(複業)という堅実な意識の人が多いと思います。
『金持ち父さん、貧乏父さん』は、中流ではなく、真のお金持ちになることを推奨している本なので、手法が違うのは当然でしょうね。
人生につつきまわれたときが学チャンス
「金儲けの方法を教えてほしい」と言ってきた子供の著者を、金持ち父さんは途方もなく安い賃金で3週間働かせます。しかし、一向に金持ち父さんは答えを教えてくれない。著者が抗議に来ると、金持ち父さんは、こう言います。
もし人生から教訓を学ぶことができれば、きみは成功する。
もし学べなければ、人生につつきまわされるばかりだ。
金持ち父さんは、お金持ち=幸せとは言いません。
恐怖と欲望の罠にはまっている人は、お金があっても決して幸せではない。感情に支配されずに、ものを考えることが大切なのだと説きます。
私はこれを読んで、本多静六『私の財産告白』に収録されている『私の体験社会学』の「恐るべき被害妄想」という章を思い出しました。
※本多静六は、大学教授という身の上でありながら、貯蓄と投資によって莫大な財を成した人物です。私はインベスターZをきっかけに知ったのですがw
人生における七転び八起きも、つまりは天の与えてくれた一種の気分転換の機会である。これを素直に、上手に受け入れるか入れないかで、成功不成功の分かれ目となってくる。
お金について真剣に考えることは、自分の生き方を真剣に考えることにも繋がります。 単なるテクニックに限らない、お金の本を今後も読んでいきたいです。