80%ぐらいのがんばり

娘との生活や読んだ本など

津村記久子『ポトスライムの舟』小さな希望をつないで生きる

働きたくない。会社に行きたくない。

最近とくにこう感じるので、津村記久子の作品を数冊図書館で借りてきました。

第140回芥川賞受賞『ポトスライムの舟』

主人公のナガセはモラハラで会社を退職後、乳液工場のライン工として4年ほど働く契約社員。29歳未婚、女性。手取り13万8千円。ある日、職場に世界一周クルージングのポスターが貼られているのを見て、その金額が163万円。自分の手取り年収1年分とほぼ同額であると気が付きます。

入れ墨から世界一周クルージングを夢想する日々へ

ナガセはこの世界一周ポスターに出会う前は、腕に『今がいちばんの働き盛り』という入れ墨を入れようかと考えていました。

「ぶっ飛んでんな」と思いますが、実はその思考が生まれる背景はとても共感できるものです。

一文字いくらかはまだ知らないが、仕事をするモチベーション保つための経費だとすれば、数万までならなんとか出せると思う。

『時間を金で売っているような気がする』 というフレーズを思いついたが最後、体が動かなくなった。働く自分自身にではなく、自分を契約社員として雇っている会社にでもなく、生きていること自体に吐き気がしてくる。時間を売って得た金で、食べ物や電気やガスなどのエネルギーを細々と買い、なんとか生き長らえているという自分の生の頼りなさに。それを続けなければいけないということに。

痛い。痛いぐらい共感できる。

働くうえで、なんらかの理由や動機付けが必要なときってあるように思います。

食うために金を稼ぐ。事実であり、真実なんだけど、「食う」が単に「命を長らえさせること」、これとイコールだとやりきれないときが。なんで働いてるんだろうが、なんで生きているんだろう…になってしまうときが。

生きるために薄給を稼いで、小銭で生命を維持している。そうでありながら、工場でのすべての時間を、世界一周という行為に換金することもできる。ナガセは首を傾けながら、自分の生活に一石を投じるものが、世界一周であるような気分になってきていた。

入れ墨から、世界一周へ、ナガセの目標は転換します。本当に世界一周に行きたいのかどうかは本人もわかりません。でも、その目標は非日常を意識させるものです。「わかった。貯めよう」とナガセの決意は固まります。

毎日会社に行くために「小さな希望」を求めている

仕事はクソ。でも、週末の〇〇のため、来月の○○のために会社に行く。

小さな楽しみ、希望。そうしたものによって、日々を乗り切っている人は多いのではないでしょうか。乗り越えるのではなく、「とりあえずそこまでは…」と自分に言い聞かせる。身に覚えがあります。

しかし『ポトスライムの舟』を読むと、私はそれが本当にやりたいことなのか、好きなことなのか、疑問もわいてきました。

大切なのは「希望らしきもの」を思い描けるということであり、その内容はナガセのように、突発的な願望と大差ないのかもしれません。

でも、ナガセ、君はそれなりに人を助けているよ

ナガセ目線で進むので、ナガセががむしゃらに働きながら、狭い世界で時に虚無感と戦いながらなんとか生きている…ようにも見えるのですが、私はナガセは自分のことで精いっぱいにみえて、それなりに他人を助けて生きている人間だと思います。

ナガセは母親と同居中ですが、家には過去に仕事をやめた友人のヨシカが転がり込んだことがあり、作中では離婚を決意したりつ子とその娘の恵奈が避難してきます。仕事の休憩時間には、工場の同僚で夫が不倫中の岡田さんの話を聞いたりもします。

ナガセはナガセなりに周囲の人と関わり、その場にいることで少しだけ力を貸している。仕事をして自分を生かして、他者と関わり、やれることはやっているんです。

生きてますよ。ちゃんと生きてます。

表現が難しいのですが、この本の登場人物はちゃんと生きてます。ヨシカも、律子も、ナガセの母親も、岡田さんも。

みんなちゃんとしてるじゃないですか!がんばってるじゃないですか!

と私は言いたい。褒めたい。言い返したい。だれに言い返すのかわからないけど。

 

『ポトスライムの舟』の登場人物は、津村記久子の別作品『ポースケ』とリンクしており、『ポースケ』では彼らのその後がわかるらしいので、こちらも読んでみようと思います。

炊飯器やめてみた。土鍋ごはんの冷凍がおすすめな理由

炊飯器を使わず、土鍋でごはんを炊く生活が3カ月経過しました。3カ月経過したら習慣化したって言っていいんじゃないでしょうかね?

炊飯器を買い替えるのが面倒だ

炊飯器をやめたのは、炊飯器を買い替えるのが面倒だったからです。まだ2年ぐらいしか使ってない、高くはないけど、決して最安値とかではない国内メーカーの炊飯器の窯のテフロンが剥がれてきたのです。

窯の買い替え金額は、6000円。でも、この窯が剥がれるやつなら、また2年ぐらいでダメになるよな?となると、炊飯器を買い替えちゃった方がいいんじゃないか? 

と、窯を買うか、炊飯器をまるごと買うか悩みました。悩んでいる間も米は炊くわけですから、炊飯後はできるだけ早く窯から取り出したり、長時間水にさらして米粒を浮かせたり、やさしくやさしくスポンジでこすったり。

テフロンが剥がれてきた窯のケアとどの炊飯器が良いかの検討。これらがめんどくさくなって、「ごはんなら土鍋で炊けるだろ」となった訳です。 

そしたら意外に快適でした。

メリット1.おこげができる

おこげはおいしい。おこげは至高。これぞ土鍋でごはんを炊く醍醐味。

といっても、毎回土鍋で炊いてると、「今回はおこげはいいか」とありがたみも薄れるのですが、食べたいときにお焦げが作れるのはやはり良いものです。

メリット2.保温しないので、献立の変更がしやすい

土鍋ごはんというか、冷凍ごはんのメリットですが、これまでは炊飯器でごはんを炊いたのち、24時間ぐらいは保温してました。なので、「あ~今日は麺が食べたい。でも、この保温ごはん食べちゃわないとな」という日がありました。保温したものでも冷凍はできますが、やっぱり味は落ちるので、「冷凍するなら炊き立て」がやっぱり良いなぁと思うので、気が進まないわけです。

それが、基本ごはんは炊き立てか、電子レンジでチンと習慣化すると、献立をごはんありきに縛られなくて良くなります。

メリット3.まとめて炊いておける

子どもと2人暮らしなので、我が家は3合炊きの炊飯器を使用していました。土鍋で炊くときは、1回4~5合をまとめて炊きます。白米オンリーのときもあれば、玄米と白米をハーフハーフにするなど、気分に応じて炊きます。

無洗米を使用しているので、「ごはんを洗うのが大変…」なんてことはないですが、まとめ炊きはやはり楽です。もっとも「5合炊きの炊飯器を買って、まとめて炊けばばよかったのでは…?」と言われたらおしまいですがね。

メリット4.手入れが楽

「窯はやさしく洗いましょう。中に食器をぶち込むなんてダメよ」なんて土鍋にはありません。炊き終わったのち、ぬるま湯を注ぎ、遠慮なく茶碗やお椀をぶち込みます。炊飯器だと内側のお手入れも必要で、ずぼらな私は乾いた皮みたいなのが目立ってきたころに「ああ、内蓋も洗わんとなぁ」となるのですが、土鍋ならそうしたお手入れは必要ありません。まさにシンプルイズベストなのです。

メリット5.ごはんストックが一目でわかる

炊飯器を使っていたころは、炊飯器で保温しつつ、冷凍ごはんをいくつかストックしておく生活でした。ごはんが足りない、炊く時間がなかったなんてときに、冷凍ごはんをチンするわけです。そして、ずぼらな私は、「あると思っていた冷凍ごはんがない」という事態に時折陥りました。。

今は土鍋で炊いて、今食べる分以外は冷凍します。冷凍ごはんが我が家のごはんの在庫すべてです。管理を一元化したので、ああ明日の夕食の分で終わりだな…と一目でわかるようになり、うっかりごはんを炊き忘れることがなくなりました。

メリット6.食べすぎ防止になる

土鍋ごはんはおいしいので食べすぎ注意なわけですが、私は土鍋で炊いたのち、子ども用1膳100gと大人用1膳150gにして小分けにして冷凍します。おかわりするのにはレンチンが必要。大した手間ではありませんが、1つハードルがありますし、大人用1膳をチンしたら絶対に余ってしまいますので、「やめとくか」となりやすいです。

ちなみに、ごはん100g=202kcal、150g=約252kcalなので、カロリー計算をしている人にとっては、事前に測ってから冷凍しておくのはメリットが大きいように思います。

炊飯器out!土鍋in!電気代もガス代も変わりません

炊飯器の保温をやめて電気代に変化があるかなぁと思いましたが、とくにないですね。保温の電力など微々たるものなのでしょう。冷凍ごはんの頻度が増えて、電子レンジの稼働率は上がっていますが、やはり電気代に目に見えた変化はありません。

ガス代もとくに変化なし。1回の炊飯で30~40分火をつけっぱなし、最初の10分ぐらいは全開の強火なので、少し心配していたのですが。

もっとも我が家は2人暮らしなので、5合炊けば3日以上持ちますし、昼は子どもは給食、私は食べないので、週2~3回の炊飯です。ガス代は調理よりも、お風呂等の影響が大きいらしいので、これも微々たるものってことなのかもしれません。

丁寧な暮らしではないが、土鍋ごはんは快適です

「土鍋でごはんを炊く」というと、丁寧な暮らしを想像されそうですが、実際はラップに包んでレンジでチンの頻度が多いので、まったく丁寧じゃないですね。ラップのプラごみが増えて、環境面ではマイナスかも。ゼロ・ウェイスト生活を目指したい人にはオススメしません。再利用できる蜜蝋ラップなるものがあるらしいですが。

ただ、土鍋ごはん生活は快適です。一見、めんどうに思えることの方が実は楽ちんっていうことはあるようですよ。

昼ごはんやめてみた。1日3食からの脱却

30過ぎ、デスクワークの女、一日3食は必要なかった!
ここ数カ月、1日2食で生活しています。食べないのは昼ごはんです。

我が家は小学生がいるので、朝と夜は一緒に食べます。
しかし、いつもほぼ一人で食べていた昼休みのランチをやめました。そしたら、非常に快適。仕事の合間の昼休みが前より楽しみになりました。

※これ以降、怠惰でずぼらな人間が、ひたすら「面倒」と連呼します。ご了承ください。

昼ごはんを食べないメリット1.お弁当を作らなくて良い

自分のためだけにごはんを作るのが嫌なのですよ。
家にいるときなら適当にあるものを食べることもできますが、出社の必要があると「昼ごはんを持っていく」っていうのが朝の「やることリスト」に加わけです。

私はもともとお弁当なんて大したものではなく、ラップに包んだごはん(※おにぎりですらない)と夕ご飯の残り物や冷凍していたおかずなどを何品かタッパに詰めるだけでしたが、それでも面倒でした。

しかも、世の中には匂いの強いもの、水分の多いものなど、家で食べる分には良いけど、お弁当には不向きなおかずというものが存在します。その点を考えるのも面倒。

朝食べたいものが昼に食べたいとは限らず、なんともテンションの上がらない昼ごはんを続けてきたのですが、最近になってやっと「食べなくていいじゃないか」となったわけです。

昼ごはんを食べないメリット2.なにを食べるか悩まなくて良い

「作るのが面倒なら、買えば?」と言われそうですが、買いに行くのも面倒です。

そして、正直、そこに売っている中食で、食べたいと思えるものがありません。お腹はすいているような気はするけれど、食べたいものがわからない。結果、棚の前で右往左往し、疲れます。結局、ジャスミン茶だけ買ってでてきたりして・・・。

なにより、コンビニは高いので節約主婦としてはためらわれます。スーパーはまだマシですが、レジに並ぶのが面倒です。

昼ごはんを食べないメリット3.お金や時間の節約になる

食べない=食費が浮く。この真理に到達してしまった。

しかし、本当になによりも良いのは時間の節約ですね。昼休みになにを食べるか、なにを持っていくか、どこで買うか、なにを買うか、考える必要がなくなりました。
そして、昼休みまるまる1時間が自分の自由時間に。
本屋にでかけるにしてもまぁまぁな時間がとれますし、読書したり、こんなふうにブログを書いたり。「食べない」という選択をしたことで、昼休みにできることの幅が広がりました。

昼ごはんを食べないメリット4.朝ごはんや夜ごはんが楽しみになる

食事にも「選択と集中」という考えはあてはめて良いみたいです。昼ごはんを食べないので、朝ごはんをしっかり食べる習慣が身に付きましたし(もともと朝は食べる家ですが)、仕事終わりの夜ごはんが楽しみになりました。

仕事でまぁまぁいやなことがあっても、空腹ゆえに「とりあえず飯だ!」となって、料理に取り組む。この料理の時間が自分にとっては良い切り替えになります。
「これ作ろう」「これ食べたい」という気持ちが芽生えて、以前より食事が楽しくなった気がします。

昼抜き生活で気を付けていること:朝夜は栄養バランスに気をつける

昼なし生活だとお金が浮くといいましたが、実は1カ月の食費はほとんど変わっていません
昼を食べない代わりに、朝と夜をしっかり食べるようにしているからです。3食でとる栄養素を2食に振り分けるイメージで、今まではどうしても炭水化物やビタミン類に偏ることもあった朝ごはんも、できるだけタンパク質を摂取するようにしています。しっかり食べて、仕事中に「お腹がすいて力がでない…」なんてことがないように!

昼抜き生活で気を付けていること:チーズやバナナなどのおやつは用意しておく

しっかりとした昼ごはんは食べませんが、小腹がすいたときのために、バナナやりんご、チーズなどは摂取しています。とくに朝ごはんをしっかり食べられなかったときなどは、こうした間食用の食品を多めに持参します。昼ナシといっても、日によっては1.5食ぐらいは食べてるかもしれません。

本当は保存が効くナッツ類も小腹がすいたときには良いらしいのですが、ビーナッツ以外のナッツはお高いのだよ。そしてナッツ類は好物なので、お腹が好かなくてもモグモグ食べそうなので、私は常備しておりません。

「昼ごはんなし」は別に人におすすめしません

「昼ごはんなし生活おすすめだよ!」とは言いません。食事のとり方は健康に関わる問題なので、安易に人に勧めるようなことではないと思ってます。1回に食べられる量が少なく、多くの栄養素を必要とする子どもには、当然やらせません。

1日3食という思い込みをやめて、ライフスタイルを変えてみたら、割と快適だった。そういう自己満足の記録です。

簿記3級は独学も可能だが、言うほど簡単じゃないと思う件

簿記3級に独学で合格しました

日商簿記検定3級に独学で合格しました。

私は経理のような仕事をしたことはなく、会計ソフトも触ったことがなく、高校も普通科、文系大学出身なので、簿記の勉強はまさに未知の世界でした。

簿記3級は、経理や会計の基礎知識を学ぶための入門資格といわれるだけあり、多くの人が勉強すれば取得可能な資格、独学でも取れる資格であることには異論ありません。

しかし、「簿記3級は独学でも余裕、2週間~1か月ぐらいあれば受かる」といった話には異議ありです。

確かに世の中には飲み込みが早い人もいるのでしょうが、勉強してみて「言うほど簡単な資格ではない」というのが正直な気持ちです。

簿記3級は実は再挑戦!数年前に勉強不足で不合格

簿記3級の勉強をはじめてみて「いや、意外に難しくないか?」「テキストに書いてあることがよくわからないんだけど」と思っている方、そんなに落ち込まないでください。

実は私、3年以上前に簿記3級を受けていて、不合格でした。はっきりいって、私こそがネットなどでの「簿記3級は簡単」という声を真に受けて、最初の挑戦で簿記の勉強をなめてかかったんですね。

ですが、初学者は3級から挑戦する方が多いと思いますが、まったくの初学者がテキストに書いてあることを最初から理解できるほうが稀だと今では理解しています。独学での簿記の勉強は、躓きがあって当然なのです。

「1か月で合格できる」と言っても、勉強に使える時間は1日1時間なのか、3時間なのか、5時間なのか、人によって差があります。必要な勉強時間は100~150時間必要っていっても、理解の早い人、遅い人がいるのは、当然のことですよね。前回はなぜまったくの未経験であんな無謀なスケジュールを組んだのかと反省してます。

私は今回1か月程度の勉強期間でしたが、一度資格試験に向けて勉強したというアドバンテージがあります。また、諸事情により一般的な社会人の方に比べて勉強に費やせる時間がかなり多かったので、期間1か月の独学でも可能だったわけです。もしフルタイムで働きながらの取得しようと思ったら、2~3か月はかかっていたでしょう。

簿記は繰り返しの問題演習こそが肝心

リベンジを決意した簿記3級試験。2019年度に出題範囲が改定されたので、テキストなどは一式買いなおしになり、「クレジット売掛金」「電子記録債権」「消費税」などの見慣れない論点に戸惑うこともしばしば。

ですが、簿記とはなにか、借方・貸方とはなにか、貸借対照表損益計算書などの超基本事項は一応覚えていましたし、さらに3級では第3問の試算表作成、第5問の決算整理が大きなウエイトを占める点は変更がありませんでした。

前回のまったくの知識ゼロ状態よりは良いスタートが切れました。そして、今回はテキストの通読はそこそこに、早々に問題演習に取り組みました。また、戦略的に、勉強当初から第3問と第5問に注力したのも正解でした。

よく言われていることですし、1回失敗したからわかるのですが、簿記は「問題演習の量」が重要というのは本当です。なにはともあれ、わからない部分があっても、とりあえず問題集を解きましょう。解いて解いて、解きまくります。

前回は「テキストは一応一通り理解したつもりだけど…」という状態でしたが、過去問に取り組むと撃沈したり、制限時間2時間内に解けないことがよくありました。

私は日ごろから手が早いほうではないので、「試験時間2時間以内に正確に処理する」という点に今回の勉強では意識して取り組みました。過去問演習時には毎回ストップウォッチで時間を測ったのも良かった点かなと思います。

YouTubeは独学での簿記勉強の強い味方

初挑戦のときと、今回の簿記の独学で大きく異なった点が1つあります。それは、簿記に関するYouTube動画の充実度です。

2017年頃には、テキストや問題集を買うと視聴できる講義動画みたいな類はあったと思いますが、真面目な簿記の解説動画はさほどなかったように記憶しています。

それが今では、講義動画、具体的な過去問や予想問題の解き方手順解説、合格のコツなどの体験談など盛りだくさん。テキストを読んで理解できなかった点も、動画ならするっと頭に入ったりします。通勤電車の中での勉強方法としても非常に有効。独学なら、こうした動画を利用しない点はありません。

真面目な講義動画の場合、1番から順番に学習していけるタイプもありますが、私は時短のため基本テキストを読んで、理解しにくい単元のものをピンポイントで視聴する方法をとりました。問題演習という実践訓練と、動画視聴というインプット兼理解を深めるための勉強を組み合わせるイメージです。

繰り返しになりますが、私は以前に簿記の勉強したことがあります。ゆえに、テキストを読むだけで理解できる(思い出せる)単元も多かったのでこの方法をとりました。

初めて独学で勉強する場合は、「最初は動画でインプット」と決めてしまっても良いかと思います。

1つ注意事項として、個人の体験談はあまり視聴しても時間泥棒なのであくまで息抜き程度にとどめましょう。基本は、講義動画を視聴したり、具体的な解き方手順の動画から下書き用紙のうまい使い方などを学ぶのがオススメです。

簿記の勉強はハイ状態になると楽しい

今回、簿記3級に再挑戦して1番よかったなと思ったのは、簿記の勉強が楽しいと思えたことです。

最初は疑問だらけで「なぜこうなるんだ?」とモヤモヤしながらも問題を解いているうちに、貸借対照表損益計算書の見方が少しずつ理解できるようになります。知識が繋がっていき、過去に説いた問題が「ああ、これは類題なのか」と気がつくようになります。

実際はもっと複雑なのでしょうが、

うちの(会社の)経理は決算期にこんなことをやってたのか!

前払いや未払い、減価償却の考え方は、家計管理にも役立ちそうだな。

など自分の生活とリンクさせて想像をめぐらすのも楽しいものです。

今回は、試験前にまとまった時間がとれたのも幸運でした。1週間前からは1回2時間の過去問演習を1日3セットみたいなスケジュールで勉強していましたが、さほど辛く感じなかったのはランナーズハイになっていたからでしょう。

簿記独学の落とし穴!本当に理解できているのか自信がもちづらい

ただ、独学には問題点もあります。独学では、自分の理解が本当に正しいのか、なかなか自信がもてないのです。簿記に限らずこれは独学全般に言える弱点なのかもしれません。

確かに問題は解けるようになった。しかし、私は本当に内容を理解できているのだろうか。

まったく違う出題形式で出されたときに、問題を解けるのだろうか。

私は一度簿記の勉強で挫折していることもあり、過去問でほぼ満点近くをとれるようになってもこうした不安はありました。なんなら試験当日もありましたし、合格がほぼ確定的な今もあります。

おそらく3級なら暗記や問題への慣れでも対応できるのでしょうが、近年著しく難化したといわれる簿記2級ではこの3級の内容を本当に理解できているかも重要なのでしょう。

独学は独学の面白さがあるのですが、カリキュラムをこなすわけでもなく、師とする人物がいない勉強というのは、「どこかに落とし穴があるのでは?」となかなか不安がぬぐえないものです。

簿記3級の独学にかかった費用は6000円程度

簿記3級の勉強のために購入したのは、

  1. テキスト
  2. 問題集
  3. 過去問題集
  4. 予想問題集

の4冊で、合計6千円ぐらいです。その他、3級の検定料3400円(手数料込み)が加わって、資格取得に費やした純粋な費用は合計1万円以下です。

繰り返しになりますが、メジャーな資格だけあって無料で見られるYoutube動画にも有益なコンテンツが多数あります。費用面の観点から見ても、本当にありがたいですね。

なお「予想問題よりも過去問が大事」「予想問題は必要ない」という意見も多いですが、私の場合、出題範囲改定から本試験まであまり年月が経っていなかったため、本番練習の演習量を補う意味で予想問題集も購入しました。予想問題が本試験にでるかどうか、的中率はほとんど気にしていません。

要注意なのが、予想問題集は過去問題より問題の難易度が難しめに設定されているのが一般的な点です(どの程度難しいのかは問題集によります)。私は『あてるTAC直前予想 』に取り組みました。慣れてくるとすごく難度が高いとも言えないのですが、捻りがあるというか、めんどくさい問題が多いというか。過去問では9割以上とれているのに、予想問題では9割に届かないみたいなことが起こりました。

そのため、過去問をすっ飛ばして予想問題をやるのはおすすめしません。

「簿記3級は簡単」「2週間で合格」などの成功体験談に惑わされない

「簿記3級は簡単」「勉強時間は2週間程度で集中すればOK」など、多くの合格者の体験談がネット上には公開されています。

資格試験の場合、満点を取る必要はないわけで、目的から逆算して戦略的にゴールに向かうのは当然ありでしょう。簿記3級の場合は7割とればいいわけで、私も第1問(20点満点)、第3問(30点満点)、第5問(30点満点)に注力し、出題範囲が広いけれど配点の小さい第2問と第4問の対策はそこそこにしかしていません。配点が大きい問題や出題頻度が高い問題を優先的にこなすのは戦略のうちです。

しかし、最短距離に思える方法は実は高リスクだったりもします。「これだけの少ない勉強時間で合格できた!」という成功体験談は、あくまで少数派ケースなわけです。

一般的な学習時間よりも明らかに少ない時間で合格できる人というのは、飲み込みが早い人かヤマが当たった人、または既に独学のコツを何らかの形で身に着けている人なのではないでしょうか。

大多数の人は「テキスト→問題集→過去問」と進み、問題を繰り返し解き、ある程度の時間をかけて王道的な方法で合格しているはずです。

簿記3級は簡単な資格ではない!不合格でも恥じる必要なし

簿記3級は、向き不向きがでやすい試験だと思います。学校の勉強は苦にしたことはないけれど、簿記の勉強は大変だと思う人もいますし、その逆もあります。独学だと効率的な勉強方法がなかなかつかめず、試験へのモチベーションが著しく低下することも十分あり得ます。

振り返ってみれば、1回目の挑戦時には私は独学のやり方が悪かったです。計画も甘く、勉強不足のまま試験に挑まざるを得ないという散々な結果でした。

だから、簿記3級を簡単だと思って挑まないこと。

そして、もし不合格でも恥ずかしいこと思わないこと。

簿記3級は、言うほど簡単な試験ではありません。1度不合格を経験してから、数年のときを経て再挑戦。独学の方法を改めて「自分はできない」という前提に立って勉強しなおした結果、合格した私はそう思うのです。

津村記久子のインタビューが琴線に触れたので小説も読んでみた

この人好きかも!インタビュー記事をきっかけに津村記久子に興味を持つ

津村記久子さんの小説を初めて読んでみました。

きっかけは、ビッグイシュー第385号のインタビュー。

人間は”開かれた資源”があればそこそこ幸せに生きていける

津村記久子のインタビュー記事と小説表紙

津村記久子は”私の分岐点”というインタビューに登場

この見出しが目に飛び込んできて、インタビュー内容にぐっと心を掴まれて「この人の本を読もう!」となった次第です(本当は直接読んでほしいのですが、ビッグイシューという雑誌の特性上、手に入れにくい方も多いと思います。以下引用多め、詳しく内容をまとめます)。

BIGISSUE385号の表紙

BIGISSUE385号 アダム・ランバートの表紙が目印なので興味のある方はぜひ購入を!

ビッグイシューのインタビューによると、津村記久子さんは1978年生まれの就職氷河期世代のど真ん中。新卒で入った会社でパワハラに遭い、退職を余儀なくされたそうです。

当時はメンタルがボロボロだったようですが、職業カウンセラーさんの何気ない言葉に救われ、自己肯定感が復活。その後は、転職し、兼業作家としての道を歩みます(2009年『ポトスライムの舟』で芥川賞受賞。Wikpediaによると2012年に専業作家となっています)。

インタビューでは、

家族や友人のことを指して「私は周囲の人に恵まれた」と言う人がいるけれど、それだとどのような家族のもとに生まれるか、運や環境に依存する割合が大きくなってしまう。

だからこそ、自分を救ってくれる存在を身近な人に限定しないほうがいい。偶然の出会った他人が自分を救ってくれることもある。

津村さん自身が初対面の職業カウンセラーさんに救われた経験から、また子供のころから本を読むことで救われてきた経験から「人間は”開かれた資源”があればそこそこ幸せに生きていける」と語っています。

あとは津村さんは未婚子なしらしいのですが

世間が「ひどりぼっちでかわいそう」と言ってきた時は「今やってるゲームがいい調子で最高に幸せ」とか言うと大体ひいていきますよ(笑)

の発言が最高ですね。

幸せの基準を押し付ける人間をとにかく問答無用で黙らせる感じが(笑)

不器用な仕事熱心さが愛しい『この世にたやすい仕事はない』

さて、小説家・津村記久子に興味を抱いた私は、太宰治賞を受賞したデビュー作『マンイーター』(単行本タイトルは『君は永遠にそいつらより若い』)と、『この世にたやすい仕事はない』を手始めに読んだわけです。

津村記久子作『君は永遠にそいつらより若い』と『この世にたやすい仕事はない』

初津村には『君は永遠にそいつらより若い』と『この世にたやすい仕事はない』をチョイス

ここでは『この世にたやすい仕事はない』(日本経済新聞社)の感想を記しておきます。

『この世にたやすい仕事はない』は、燃え尽き症候群で退職した36歳女性が、職業紹介所で紹介された、少し変わった仕事を経験していく連作短編集です。

ミステリーやファンタジー的要素もありつつ、バーンアウトした主人公が5つの仕事を通して立ち直っていく…というか、自分と仕事との適切な距離感を測りなおしていく様子が描かれています。

主人公が1年間で体験するのは、以下の5つの仕事。怪しさ満点のものから、地味だけど割と面白そうなものまで多種多様です。

  1. みはりのしごと
  2. バスのアナウンスのしごと
  3. おかきの袋のしごと
  4. 路地を訪ねるしごと
  5. 大きな森の小屋での簡単なしごと

この36歳の主人公、多少癖のある人物かもしれませんが、私は好感を抱きました。

バーンアウトするのがよくわかります。仕事に生きがいを求めているわけではないのに、気が付けば仕事熱心になってしまう感じが(苦笑)

1つ目の「みはりのしごと」ではまだまだ前職の傷が癒えておらず、2つ目の「バスのアナウンスのしごと」ではやや意欲を取り戻すものの、不可思議な現象に右往左往したりとなかなか心の平穏が訪れません。

それでも3つ目の「おかきの袋のしごと」以降は、おそらく生来の仕事熱心さを発揮していきます。

長く続けた前の前の前の仕事を、燃え尽きるようにして辞めてしまったので、あまり仕事に感情移入すべきではないというのは頭ではわかっていたが、仕事に対して一切達成感を持たないということもまた難しい。

わかる、わかるよ。

一生懸命やるつもりはなくても、真面目にはやりたいし、真面目にやると「もっとこうやればうまくいくのでは?」など考えたり…。

私自身においては、この仕事に関してはそこそこという程度の好きだったけれども、やはり情熱的に誇りを持って仕事に取り組んでいる人間に対しては、どうしても無条件に敬意を持ってしまう。そういう気持ちが、働いていく上での自分を苦しめることがあるのは重々わかっているつもりなのだが。

主人公は4つ目「路地を訪ねるしごと」では、仕事熱心の域を通り越した、使命感を発揮。

事情によりある団体と敵対するのですが「こざかしいんだよ」という罵倒に対し、

まあその通りだなと思う。でもそれは、社会に出て十数年もした人間に対しては誉め言葉だ。そうだよくこざかしくなったな私。えらいぞ。

と燃え尽きはしたけれど、ボロボロではあるけれど、今まで働いて自分を生かしてきた自負のようなものも感じられます。

タイトルの通り、この世にたやすい仕事はないのでしょうね。だからこそ、この世につまらない仕事もないと思えます。

読後は意外に爽やかで「ああわかったよ、私も働くよ。生きていかなきゃならないからね!」と仕事へのやる気がちょっとだけ湧いてきます。

自主学習のネタ帳~教科書にこだわらない家庭学習

2020年春、新1年生になったばかりの娘は長期休校に。休校中は私も仕事がほぼ休業状態だったので、教師役となり「おうち学校」を開校しました。

宿題は少量。公立校だし、小学1年生なので、学校が再開しても「授業についていけない」ということはないだろうと、あまり教科書や授業に沿った勉強はさせませんでした。

現段階で、ひらがなの読み書きや足し算&引き算はできているので、おさらいや反復はしつつ、これ以上の予習は控えめに。

その代わり、娘の興味・関心にあわせて、自主学習・家庭学習をしました。せっかくなので、この日々の学習内容を記録しておきます。

教科書掲載作品と原作との違いを比較

国語や道徳の教科書には、書下ろし作品もありますが、名著と呼ばれる作品を掲載しているパターンもありますよね。

掲載の際、表現に変更が加えられていることがあります(長編の場合はいくつかの章を省略し、あらすじを補完する形をとるなど)。

娘の国語教科書には『大きなかぶ』が載っていて、この絵本が家にあるので、教科書と絵本に相違点がないか文章や絵を見比べてみました。

結果は、やってみた人だけがわかるということで!

好きな作品の作者について調べる

授業では、さら~と流されることも多い著者の遍歴やその他の代表作。でも、家庭学習・自主学習ではこの点を掘り下げたい。

小1の教科書には、まど・みちお作『あいうえおのうた』などが掲載されているので音読しつつ、まどみちおさんが他にどんな詩を残したのか調べてみました。

ぞうさん』『やぎさんゆうびん』『一年生になったら』などの童謡の歌詞もまどさん作です。これは私も知らなかった。

小1娘は、104歳まで生きられたこと、自分の生まれた年である2014年に亡くなられた点が気になったみたいです。

詩の書き写し・暗唱

本『ポケット詩集』の表紙

『ポケット詩集』は親子で詩を楽しむのにおすすめ

まどみちおさんに興味を持った我々親子。私の持ってるポケット詩集に『くまさん』がのっていたので親子二人で暗唱したり、書き写したりしました。

小1ですから、深い意味はわからないものの、言葉やリズムを気持ち良い、面白いと感じられたならそれでOKです。

なお、詩に限らず、気に入った文章を書き写す、暗唱するのは、オススメです。誰もほめてくれませんが、私は大人になっても『雨ニモマケズ』や『春はあけぼの』を暗唱できますw
美しい言葉が自分の頭の中に刻み付けられていて、それをいつでも引き出せるというのは純粋に良いものですよ。

初歩的なプログラミングの問題を解く

プログラミング絵本『ルビィのぼうけん』と小学生向けプログラミングのドリル

絵本形式でプログラミングを学ぶ『ルビィのぼうけん』

「本格的にプログラミング教育を!」というわけではないのですが、娘は『ルビィのぼうけん』というプログラミングをテーマにした絵本が好きなんですよね。その問題を楽しくやってたので、似た問題がありそうな、すみっコぐらしのプログラミングのドリルを自主学習として導入してみました。

プログラミングをテーマにした小学生向けの教材って、要するに論理的思考法がキーなんですよね。「場合分け」など、そのうち算数でやる感じの問題も出てきます。

『謎とき』なんかも検討したのですが、本屋で見た限り、小1(少なくともうちの子)にはまだ難しそうでした。その点、算数とは別に、理系脳を使ってほしいな~というとき「はじめてのプログラミング」系の問題は、難易度も易~難まであるので良かったです。

知育系プリントを解答したのち、自分でアレンジ問題を制作

ネットには無料でダウンロードできる知育系のプリントがたくさん。休校中は無料公開も多く、低学年ならひらがなや計算などの要素のある、遊びと学習のMIXプリントが多数ありました。

解くだけでも面白いですが、自分で問題を作るのも家庭学習の醍醐味の1つ。もっとも、私も最初そこまで考えが及びませんでした。

ある日、娘が自主的に問題を作り始めたんですね(もともと自作のプロフィールブックなどを作るのが好きなのでその延長と思われる)。

作った問題は、私にやらせますw 出されたプリントを溜めないようにこなすのが地味に大変でした(苦笑)

身近な人にインタビュー(聞き取りして、内容を表やノートにまとめる)

小1なので、電話でじじ・ばばに聞き取りして、表を埋めるだけです。文章が書けるなら、ノートにまとめるとよいでしょう。

自作の小学生向けプリント

自作のかぞくのデータ記入表

項目は、上から

  • しんちょう 
  • おきるじかん
  • ねるじかん
  • テレビをみるじかん
  • すきないろ
  • すきなパウパトロール
  • すきなおにんぎょう

となっています(最後の3つの質問内容は子供が決めた)。

しかし、じじとばーたんがテレビを見る時間を「5じかん」「6じかん」と答えたことで(このとき、ドラマの一挙再放送にハマってた模様)、テレビは1日1時間と決まっている娘が憤慨。

「テレビ見すぎだよ!」「1時間は少なすぎだよ~。ママに増やしてもらいなよ」と情けない喧嘩が勃発した(余計なこと言うなよ)。

なお、この後、記録ブームが到来し、ぬいぐるみの身長と体重を測定する遊びがしばらく流行りました。身長は裁縫セットのメジャー、体重はキッチンスケールで測定!

白地図に好きな情報を書き込んでオリジナル地図を完成

並べられた日本地図パズルと世界地図パズルと白地図

くもんの『世界地図パズルは』白地図世界遺産すごろくなどの付録も充実

もともと日本地図パズルはもっていたのですが、くもんの世界地図パズルを購入。そしたら、おまけに白地図が付いてきました。親子でフィギュアスケート好きなので、白地図フィギュアスケート世界勢力図にアレンジ!

ここが羽生くんの練習拠点のトロント。ここが宇野昌磨くんのランビエール先生がいるスイス。ここがこの間の冬季オリンピックが開催された平昌。
といった具合に。娘はほとんど絵と色塗り担当でしたがw

白地図はあらゆるジャンルの記録に応用可能です。サッカー好きにもおすすめ!

近所や通学路の地図を描く

当初は自主学習ではなく、娘が遊びで自宅近くの公園の地図を描き始めましたことに端を発します。

これはいいかも!とその後は散歩ルートや通学路の地図を描いてみました。明らかに距離感がおかしいですが、「子どもにはこう見えてるのか~」と新鮮で面白いです。

小1だと、もはや「冒険の書」という感じで、理解不能なのですが、そこが面白いw こうやって私にはない空間認識能力を磨いてほしいですね!

〇△□などの図形を使って絵を描く

算数の図形の勉強もかねてやってみました。娘は、魚やタコなど、海の生き物を描いてましね。魚は、〇と△の組み合わせ方で、いろいろな描き方ができて、種類豊富なお魚が完成。

低学年向きの家庭学習だと思ったのですが、もしかしたら中高学年になったら、センスのある子は幾何学模様みたいなものを描けるのかもしれませんね。

図鑑スケッチ

実物を見れれば1番ですが、難しいときは、図鑑が素材として役立ちます。スケッチは、観察力を鍛えるのにもよさそうです。

Eテレで『香川照之の”おうちで”昆虫すごいぜ!』が放送されていて、図鑑の活用方法やスケッチの楽しみ方が放送されていたので、参考になりました。『昆虫すごいぜ』は普段から良い番組ですが、休校中にもおうちでの昆虫の楽しみ方を教えてくれたのには感心しました。

ありがとう、カマキリ先生!

手品を開発

工作好きな娘がやり始めたことなのですが、これもノートにまとめれば立派な自主学習でしょう。

もっとも手品の種は非常に簡単。

単にダンボールの箱に、カッターで切り抜き穴を作って、ぬいぐるみをその上に置く。全体的に布をかぶせた際に、穴にぬいぐるみを入れるというだけです。まぁ、小1だとこの程度の「こどもの浅知恵!」という感じですが、高学年ならもう少し手ごたえのある種(タネ)を考えてくれるのではないでしょうか。

以上がおおよその我が家の学習内容です。

基本は低学年向きですが、内容を発展させたり、ノートにまとめれば、中学年・高学年でもネタとして使えそうです。

教科書や授業の予習・復習以外に、家庭学習や自主学習でちょっと面白いことをやりたいなというときに参考になればと思います。

「アバローのプリンセス エレナ」が娘に教えてくれたこと

我が家の5歳娘の夢は「プリンセスになって、国を治める!」

はじめて聞いたときは「く、国ですか?」と、すごいパワーワードでたなとうろたえましたね。

娘は4歳から『小さなプリンセス ソフィア』を見て、5歳になってからディズニー・サンデーでやってる『アバローのプリンセス エレナ』にもはまっています。

で、来るんだな。5歳児のなぜ?なに?攻撃。「いや、エレナの脚本家じゃないんで」と思いつつも、私もソフィアもエレナも好きだから、基本的に初回は一緒に見て(娘ほど繰り返しは見ない)、いろいろ話し合う機会も多いです。

以下、エレナを見て、娘が思ったことや考えたことを、私が補足しつつ記録してみました。ぶっ飛んでて関連性が薄いのもありますが、それはまぁ5歳児の思考、5歳児とのおしゃべりで生まれた内容なんで生温かく見守ってください。

エレナを教えてくれたこと1:プリンセスになれなくても「プリンセスらしい女の子」でいることが大事

ん~、これエレナじゃなくて、ソフィアの影響かもしれない(初っ端からw)

いや、これねちょっと複雑な5歳児心なんです。娘はプリンセスになりたいんだけど、もしかしたら自分はプリンセスになれないかもしれないってこともわかりつつあるんですよ。

「昔は城にプリンセスがいっぱいいた(藩的な意味で)」と説明したところ、「なんで?なんで今は少ないの?少ないとたいへんだよ?多いほうがいいでしょ?」と質問攻めがすごかったです。

で、本人なりに「もしなれないなら、どうしたらいいか」考えた結果、本当のプリンセスかどうかよりも、プリンセスのような心や振る舞いが大事なんだと自分を納得させている節があるんですよね。

「プリンセス」っていうのは単に容姿が美しい人ではない。これはソフィアで示されてましたね。

そのうえで、国のために勇敢に戦う。これはエレナですね。

そういう姿勢が大事であり、だからこそ娘は「プリンセスになりたい」と語るのではなく、「プリンセスになって、国を治める」と行動を夢として語っているわけです。

娘の「国を治める」はなかなかぶっ飛んだ発言ですが、幼くても作品のメッセージはちゃんと受け取ったんだなと親馬鹿ですが感心しました。

あと、娘はプリンセスらしい心が大事、生まれは問題ではないという前提があるので、プリンセス増やしたがりですw

「プリンセスらしい女の子がたくさんいれば国は明るいからね!」と言ってたこともあります。まぁ、ソフィアやエレナのような女性が増えるのは確かに私も歓迎かな。

エレナが教えてくれたこと2:目的も大事だが、やり方も大事

エレナが悪い魔女シュリキから国を取り戻そうと奮起するとき、ジャークインのスカイラーに「勇敢だが、やり方がいまいち」と指摘を受けます。国を取り戻して、シュリキが復活してからも、エレナにはこの傾向がみられます。よく言えば、まっすぐ。悪くいえば、直情的すぎて戦略性がない。

まぁ、アバローの国全体の警備がザルなのが作中のデフォではありますが…。

娘はエレナが好きで、いつも応援してます。そのうえで、このエレナの弱点も理解しているようです。「あのとき、ああすればよかったのに!」と代替案を出してたりします(たいてい的外れですが)。

なお、大人目線で見ると、ソフィアが賢かったので、エレナはちょっとおバカに見えるというか、いやでもエレナ16才ぐらいだからこれが普通か?ソフィア賢すぎるだろ…となります。

エレナが教えてくれたこと3:規則よりも優先すべきものがある

悪法も法なり」を認めるか、否かの話です。

うちの娘はわりと頑固で、先生の言うことや約束事を非常に忠実に守ろうとするタイプです。ときには親に説教してきます(私はそんな彼女を心の中でときに「風紀委員」と呼んでいる)。小学生になったら「ちょっと男子~!」をやりそう。

しかし、今後苦労しそうな娘にもエレナのおかげで光明が。

シュリキ支配下のアバローでは、音楽が禁止されていました。

最終的には、民衆も立ち上がるのですが、私はその一連の流れに関して「でも法律で音楽はダメなんだよ?こっそり練習してた人もいたらしいけど、法律は守らないとだめじゃない?」とあえて吹っ掛けてみました。

自分で考えずに、あらゆる矛盾を無視して「ママの言う通りだね~」となることも多い5歳児ですが、それについては断固NO!

今までのお返しとばかりに(大人げないw)、なんで?法律なのに守んなくていいの?なんでなんで?と畳みかけたところ、

「だって楽しくないでしょ!」との反論が。

作品からはだいぶ離れた会話でしたが、親としては嬉しく、大きく頷きました。

それで、いいと思うよ。「楽しい」気持ちを大切に生きたほうがいいからね。

エレナが教えてくれたこと4:人は環境しだいで良くも悪くもなる

ソフィアに出てくるヒール役ってだいたい改心するというか、本当の悪人はほとんどいないように記憶しています。

話が逸れますが、『モアナと伝説の海』を最近見たのですが、マウイの吐露に私はもう涙がボロボロ。いつからディズニーは、こんなにも欠損を抱えた人物を描くのが上手くなったのか。

マウイを見ていて、セドリックさんを思い出しました。マウイもセドリックさんも「プリンセスによって変わっていく人物」としても共通点がありますよね。

さて、エレナの悪役たちは今後どうなっていくのか。シュリキに関しては、完全なる悪役のまま終わりそうな気もしますが、カーラとビクトルの行方が非常に気になるところです。娘ともこの2人についてよく話し合います。

特にカーラは、「友達が一人もいない」と言っていたこともあり、過酷な環境で生きてきたような気もします。母親はどうなってるんだろう?ビクトルは娘カーラを愛していますが、結構無茶させてますよね。

カーラ自身がのりのりで悪事に手を染めているので、「悪くない」とは言えませんし、悲壮感も薄いですが、本当は彼女もエレナやナオミと同年代の女の子なんですよね。

エレナが教えてくれたこと5:楽しい雰囲気の場所に悪いものは寄り付かない

シュリキの支配がおわったアバローは、めちゃくちゃお祭りばっかりしてますw

抑圧から解放されて、昔の伝統を取り戻そうとするのは理解できます。しかし、それ以外にも新企画のイベントがちょくちょく開かれているのです。

あるとき「この国、お祭りばっかりしてんなw」と私は笑ったのですが、そのときの娘の回答は真剣かつ意外なものでした。

「またシュリキが攻めてこないようにだよ。シュリキは音楽とかお祭りとか楽しいことが嫌いだから」

いや、シュリキが生きてるって国の人は知らないし…とも思ったのですが、まったくの検討違いでもない、一理あるなと思い直しました。

楽しい場所には楽しい人が集まり、一方で人の悪口や妬みを口に出す人が多い場では負のオーラが充満します。また、自分自身の機嫌をある程度とっておかないと、悪い思考につかまってしまうこともありますよね。

「作品の都合上」と言ってしまえばそれまでですが、うちの子なかなか良いこと言ってるなと思いましたね!

まとめ:

私はマテオが好きだ!「ちょっとヘタレ、でも頭はいい魔法使い」が思いっきりツボ!!