80%ぐらいのがんばり

娘との生活や読んだ本など

日曜の夜にキッチンに立つのをやめられない理由

サザエさん症候群」なんていって、日曜日の夜に憂鬱になる人は多いらしく、私もその一人です。憂鬱というか、眠れない。昼間寝すぎた訳でないのに、日曜の夜は過ぎ去っていく休日を無意識に惜しむのか、寝つきが非常に悪いです。

 

まあ、本当に「学校イヤ」「仕事行きたくない」の頃に比べると、多少憂鬱なだけでそこまで精神状態が悪いわけではないので許容範囲かなと。多少、厄介な習慣として付き合っていこうかな…と最近はあきらめムードです。

 

で、どうせ寝れないならと、子どもを寝かしつけた日曜の夜、9時、10時以降になにをしているかというと、キッチンに立っているわけです。主に月曜日からのおかずの作り置き・下ごしらえです。

 

なんていうと、すごく有効な時間の使い方に見えるけど、違いますからね。別に明日、適当にあるものでごはん作って睡眠時間を確保したほうがよっぽどいいんですよ。夜中12時過ぎてカレーをぐつぐつ煮込み始める必要なんて、まったくないんです。カレー作りたいなら、せめて夕食時に野菜ぐらいは切っておけよって話ですよ。肉も冷凍庫なのに、レンジで解凍して作り始めるんですよ。自分でも、「ああ…いったいなにしてるんだろう…?」と。

 

なぜ私は日曜夜にキッチンに立ってしまうのか。

考えた結果、おそらく過ぎ去る休日ともに、私が引き止めたいのは『日常生活をちゃんと送っている実感なのだ』という一応の結論がでました。

 

「手料理にこだわるなんてナンセンス」「イライラするよりお惣菜」「『丁寧な暮らし』なんて今は絶対無理!」と普段は思っているんですが、仕事→保育園→仕事→保育園の往復生活だと侘しい気持ちになる瞬間があります。

 

仕事にやりがいがないわけじゃないけれど、「金のために自分の時間売ってます」というのは認めざるを得ない事実なわけです。

10億円くれるって言われたら即「やめる」とまではいわないものの(老後長そうだし、いろいろ不安だからw)、確実に勤務時間は短くしますね。週休3日ならなんて素晴らしい人生が送れるんだろうと妄想してみたり(苦笑)

 

今の生活は幸せです。

でも、もう少しだけペースを落として生きられたら、きっともっと幸せです。

 

一人キッチンで料理をしていると、自分がしっかりと地に足のついた生活をしている気がしてきます。

かつおぶし削ってお出汁をとってみたいなレベルではなくても、材料を切って、炒めて、煮込んで、自分好みに味付けて、自分や子供が食べるものを自分の手で作る。パソコンで数字を確認するときとは種類の達成感を得られます。

 

家族や友人と穏やかに過ごしながら、真摯な仕事がしたい。それだけが望みだけど、日々があまりにも早く過ぎ去ってしまい、それすら難しい瞬間がある。そんな行き場のない気持ちが私を夜中のキッチンに駆り立てるのです(なんかちょっと気持ち悪いぞ!)。

 

まったくの余談ですが、私が好きな漫画に『きのう何食べた?』『3月のライオン』があります。どっちも超有名作品なので詳しい説明は省きますが、なんというかすごい事件が起こるわけではないのだけど、登場人物たちが日々をひたむきに生きている感がツボなのです。

 

きのう何食べた?』はゲイカップルが主人公の日常系献立漫画(「料理」ではなく「献立」なのがポイント)です。この漫画の副菜で我が家の定番になったものも数多く実用性も抜群。登場人物が連載とともに年をとっていき、もうすぐ10年が経過する。すごいとしか言いようがない。

きのう何食べた?(13) (モーニング KC)

きのう何食べた?(13) (モーニング KC)

 

 

3月のライオン』は日常パートと、棋士である主人公・零くんの対局パートがありますが、私は川本3姉妹の日常パートが最近すごく沁みるようになりました。

それぞれ苦悩はあるんです。あるんですけど、日常は淡々と流れていき、その中で楽しい出来事、小さなハレの日が存在している。

 

3月のライオン (1) (ジェッツコミックス)

3月のライオン (1) (ジェッツコミックス)

 

 

もやもやとした気持ちを抱えて日曜夜にキッチンに立つ私ですが、本日昼間は買い物へ行き、「青梅・ホワイトリカー・氷砂糖」を購入してきました。そうです、梅酒づくりです。特にこだわったレシピがあるわけではなく、「毎年まぁこんなものかな?」となんとなく漬けています。時々、瓶をひっくりかえしたりして、出来上がっていく過程を見るのは、自家製ならではの楽しみです。

 

今年は娘にヘタとりを手伝ってもらいました。手伝ってもらいながら、「梅シロップも作れば、ジュースにしてあげれてよかったんじゃ…」と気づきましたが1キロしか買わなかったので梅が足りずw あとでね!

 

「いや~充実した休日だった。よし、これなら惜しむことなく寝て月曜日に備えられるな」と思ったのに、結局寝られず、現在に至る…というわけです。

 

梅酒づくりなんて季節のイベントこなして、我が家にしては「丁寧な暮らし」だいぶいい線いってると思ったのに…!思ったのに!やっぱり寝られないんだなこれが。